happypig~障害夫婦生活雑記~

障害者夫婦なんて、世の中にそうある組み合わせで脊髄損傷車椅子旦那の夫と突き抜けすぎてる妻、そこにぽっこり産まれてきたこどもの生活を描ていきたいと思います ☆

【2人目不妊治療】2017.6.16 不妊様でもいいじゃない?


「コードブルーを宣言します。

コードブルーを宣言します。」

穏やかな電子音声放送が院内に響き渡ったり

プロペラ音がしてドクターヘリが発着するのを

もう何回も何回も聞いた。

 


この5年、通いつめてる大学病院。

 


ここで生きるか死ぬかの話が

私が通った5年で

何度あったかわからないだろうな。

 


その間、私も何度もこの病院の中で

涙も流したし

失ったものもあった。

 


時々は待合室で泣き崩れる人に遭ったり

看護師に悲しみを怒りに替えてぶつける人、

泣き腫らした目で廊下を歩く人にも遭った。

 


「私は子どもを持たなかったこと、

 今頃後悔してるの。

 あなたはまだ間に合うんだから、頑張って」

 

そう笑って

飴を渡してくれた抗がん剤治療中の

おばちゃんもいた。

あの人、今も生きててくれるかな…?

 


生きる死ぬの戦いが

毎日起きてるこの大病院で

生まれるより亡くなる人の方が

きっと多いこの病院で

命を作ろうとしてるんだから

誇らしく晴れやかな気持ちで

口角をあげていよう

 


泣き出しそうな曇り空に

それでも私はまだ卵が作れるのだから

口角をあげていよう

 

うまくいかないなんて

泣くことはない

 


精子があるかないか…

無かったらそれでおしまいになる

 

そういうifにヒヤヒヤして

胸を撫で下ろせた過去を

忘れちゃいけない

 

あの時、整形ドクターが

背中を押してくれていなければ

今日、ここに来ることも

それすらも叶わなかったのだから

 


ヘリコプターが

また屋上から飛び立つのを見届けて

神様なんかくそくらえ!と

叫びだしたいのを堪えて

1時間待ちの採血結果を聞きに、

また不妊外来待ち合いに

足を向ける

 

 

いいじゃない?

多くの命が失われる場所で

私たちだけが命を作るために奮起しているんだもの

 

いいじゃない?

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これは私の精一杯の負け惜しみ

D12卵胞29ミリ