happypig~障害夫婦生活雑記~

障害者夫婦なんて、世の中にそうある組み合わせで脊髄損傷車椅子旦那の夫と突き抜けすぎてる妻、そこにぽっこり産まれてきたこどもの生活を描ていきたいと思います ☆

【2人目不妊治療】2019.7.16 空は高い

※7月に他所に書いた記事の転載です。

 

 

恥ずかしかった。

 


私はあなたに何度も何度も下半身をさらしてきた。
泣き顔もさらしてきた。

 

 

そう思うと恥ずかしいという感情しかなく
気づいてないフリをして目を逸らした。

 

 

 

今日は整形受診日で大学病院に来た。

 

 

明日だと思い込んでいたものを、ふと
「あれ?水曜は整形は手術日のはず。診察なんておかしくない?」
と思い至り、領収書の山をひっくり返して予約日が記載されてるものを探した。

 

1日間違えて手帳に記載したらしい。
良かったよ、すっぽかさなくて。

 

 


この診察室に入る度に、「どうでした?」と聞かれ
「妊娠してません」と答える。

 

 


「他科のカルテは見ても正直わかりませんね」と呟くドクターに


「要するに、妊娠していないということです笑
 次回は秋前に残りの凍結精子を使って顕微授精すべく
 採卵するという事です。」


「その後は?」

 

「またテセをしてみて、どうなるか…というところですね」

 

「テセ?」

 

「睾丸をメスで割って精子を探すオペです。」

 

「……。なんかこう、うわぁぁぁってなりますね。
 手足切り取るとか腹の中の話は慣れてますが
 局部と言われるとなんとも言えない感じが。
 ご主人はなんとも?」

 

「それしか手がありませんからね。」

 

 

 


整形の診察室ないで行われる会話がこれ。

 

 

 


経腹採卵の影響が気になってる旨を伝えると
「そんなことができるんですか!」とドクター。


私も驚きましたよ、先生。

 

エコーの結果は、疼く部分には腫瘍像は薄く
鳩尾辺りは幹があり、経過は横這い。

 

 


数日前から左膝内側に濡れた感覚があり、
でも実際には濡れてない。

 

衣服が触れると紙1枚隔てた感覚があるという状態が続いていたので
それも伝えると、そのままエコーで見て貰えた。

 


「ここによく分からない空洞がある」と言われ、

2人で頭にハテナを浮かべたものの
異常所見は見当たらず、

末梢神経障害の類いだが様子見で大丈夫だろうとなった。


空洞は関節が人よりかなり緩いらしいから、そのせいかな?

 

 

 

 

 

 


整形の診察室から出る時、私は大抵笑顔。
ここで泣いたこともあるけど
大抵は笑顔。

 

会計待ちで、4人家族を見て
いいなぁと思った。

 


それと同時にこうも思った。

 

 

うちの家族を見て、見知らぬ誰かは
いいなぁと思うのかもなと。

 

 

 

 

 

 


帰りのコンビニで見覚えのある横顔を見た気がした。
何度もすれ違い、
やっと不妊外来のドクターだと気づいた。


あちらもちらちらこちらを伺っているのがわかった。

 

 

わかった瞬間、急に恥ずかしさが込み上げてきて
目を逸らした。

 


ドクターはどんな気持ちで私をちらちら伺ったのだろう?
ドクターは私をどう思ったのだろう。

 

なんとも形容しがたい、後ろめたさのような感情。

 

 

 

 

Twitterのタイムラインを見て、
「受精なし」ということに、改めてやるせなさを感じたばかり。

 

不妊治療って、なんなんだろ。

 

ドクターは私を運の悪い人と思うのかな?
可哀想な人と思うのかな?
もう諦めなよと思うのかな?

 

 

 


「おひとりおられますよね」

 

何度となく、不妊外来で言われる言葉。

 

 

 

だから諦めなさいよって?
だから2人目が出来なくても諦めつくよねって?

 

 

 

その真意はわからないけど…

 

 

 

信頼してるドクターだけど
急になんだか苦しくなった。

 

 

 

心が、苦しくなった。

 

 

 

 

きっといつか近い将来、2人目を諦めても
私は死ぬまでずっと
こんな気持ちを時々、ふとした瞬間
感じるんだろうな。

 

 

 

 

そう思った。