happypig~障害夫婦生活雑記~

障害者同士の夫婦なんて、世の中にそうある組み合わせではないと思います。このブログでは発達障害で精神障害で難病の嫁と脊髄損傷車椅子旦那の旦那、そこにぽっこり産まれてきたこどもの生活・不妊治療について描ていきたいと思います ☆

【2人目不妊治療】2019.9.13 これが最後かもしれないから

※9月に他所に書いた記事の転載です

 

 

どうせまた……
それなのに……

 

 

 


そんなことを想いながら
待合室でひたすらスマホゲームに打ち込んだ

 

 

 

 


ドクターの
「うーん、やっぱりねぇダメだった」
と顰める顔は
もう幾度となく見てきたもの


なかなか呼ばれないってのは
またそういうことなんだから

 

今なら、
今なら強くあれるよ

 

 

 

 

やっと点いた表示に
ノックして入った先にドクターは居なくて
後から来たドクターの表情は厳しくて

 

 

 

嗚呼、ね、ほらそう

 

 

 

 


「こぶたさん、一応ね85点の卵がひとつ、
70点の卵がひとつ」

 

 

へ?

 

 

 

「ひとつは胚盤胞に行きそうに思うんだけど
まれにこのグレードでダメになるのがある。
どういうものかと言うと、精子の質が悪いもの」

 

 

 

精子の質…ドンピシャじゃん……

 

 

 


「どうします?」

 

どうしましょう……私どうしたらいいんでしょう?

 

「何が正解か、ピシッと言えればいいけど
こればっかりはなってみないとわからないからね
でも卵巣腫れてますからね、ohssはなるだろうね」

 

 


もし戻すなら、
悪いものを戻したいと思ったんです。

グレード悪くて、無理だろうなって子を。

 

 

 

 

「それもなかなかしない考え方だけど、
グレードいい方を胚盤胞になると信じて
万全の体制で戻すとして
まぁ母体の負担考えたら普通はしないんだけど
今、悪い方をもどすってのは
そう悪い考え方では無いかもよ。
培養士、今回こぶたさんのケースにかなり集中して
やってたようですし、移植しますか。」

 

 

 


「今度こそ妊娠したいですね」

ドクターはそう言って席を立った。

 

 

 

 

 

 

 

本当によかったのか戸惑いながらも
指定された時間にIVF室に向かった。

 


本当によかったの?よかったの?
万全じゃないのによかったの?


自問するけど答えは出ない。

 

 

 

 

 

 

先が見えればいいのに。
見えないから私もドクターも迷う。

 


判断を間違えたかもしれないけれど
私が妊活の終焉を受け入れるためには
移植は必要だったんだ。

 

 

 


なんでみんなが私を妊娠させようとしているのに
私だけが終わりを見ているんだろう。

 

 

 

 


卵巣は腫れていて、
なかなか移植位置は決まらなかった。

 

 

 

 

移植ドクターは何年も前に採卵をしてもらったドクター。

 

 

 

 

どこかに行かれたはずなのに、
また戻られたのね。

 

 

 

 

 

 

培養士さんと何度も何度も無言で見つめあって


「私はこれが仕事ですけど、
こぶたさんは仕事ではないから
本当にお疲れさまです。」

 

そう言われた。

 

 

 

 

 

ずっと思ってたの。
もうここに来ないかもしれないと思った時、
子授けお守りを託そうって。

 

息子の胚を移植した日、
IVF室の壁に子授けお守りがぶらんと垂れ下がっていた。

 

それ見て、よし妊娠する!と思えたから
培養士さんに
コウノトリのお守りを託してきた。

 

 

 

 

培養士さんは感慨深そうに
「私もこぶたさんが妊娠されることを祈ってます」

そう言って深々頭を下げられた。

 

 

 

しばらく見つめあって
涙が出そうになったから、ありがとうございます。
よろしくお願いします。

と、IVF室を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

精子があるって、幸せなことだよ

受精するって、幸せなことだよ

自分の赤ちゃんを抱けるって、幸せなことだよ

 

 

 

 

【2人目不妊治療】2019.9.10 採卵 平坦な気持ち

※9月に他所に書いた記事の転載です

 

 


驚く程に平坦な気持ちだった。

 

 


またきっと受精なしになる。

だけど私は私のやれることをこなすしかないのだから
泣こうが喚こうが変わらない。

 

なら、取り乱す意味は無い。

 

 

 


何度手折られても、
先なんて分からないから
希望を求めて
走り続けるしかない。

 

 

 

 

今、病院のベットの上にいても
明日には変わらぬ日常が戻り、
今日を忘れる。

 

 

 

 

採卵日。


お金じゃない。
母の朝は忙しい。

 

1分でも長く居ないと、やることはたくさんある。

 

特急を使うようになったのは
子どもがうまれてから。

 

朝のラッシュにすっぴんのまま揺られ
似たような出で立ちのサラリーマン達を
不思議だなと眺めながら
私も人混みに紛れて歩く。

 


バスの運転手さんは、私の障害者手帳をみて頷いた。

 


病院について、病衣に着替え
病人になる。

 


みな、役割に応じた服を着る。

 

 

 

そういう、国なんだなと思った。

 

 

 

 


人前でショーツを脱ぐことも
随分年下の男性の前で股を開くのも
もう慣れすぎた手順……。

 

 

点滴が入らず、何度も刺し替えされるのも
慣れすぎた手順……。

 

 

9時過ぎ。

 

 

気持ちはフラットで
初めましての女医さんはエコーするなり
「経膣と経腹とでいきます」

 

 

もう何度目だろうね?新人ナースのための教材になる。

 

点滴に痛み止めと麻酔が入る時の
腕のひりつく感じ、喉の奥のチリチリする感じ。

全部がいつも通り。

 

 

 

また急変するのかな?そう考えてるうちに
「次お腹いきます」と聞こえ
嗚呼!と思うと、腹壁に針が突き刺さるのがわかった。

 

 

2発は刺さったと思う。

 

 

やっと終わり、今回は麻酔からの覚醒が早かったなと
バタバタ動くスタッフを眺めていたら
だんだん震えが止まらなくなり、
シバリングが始まった。

 

 

 


寒いのかなんなのか
身体中がガクガク痙攣して止まらない。


苦しいよ。

 

 

 


治まってきたと思ったら
意識が遠のき
名前を呼ばれて、「目を開けて!」と何度も叫ばれる。

 

 


酸素マスクが付けられて
シバリング何分?サチュレーション70、すぐ温めて!」

 

電気毛布でくるまれ、心地よい。

 

でも、息がうまくできない。

 

 

ドクターとナースがバタバタしている。

「人呼んで!空いてる助産師いないの?」

 

 

何かしらの点滴が追加され
もう苦しいから意識を失ってしまおうと
目を閉じると
「息して!!深呼吸!!」と叫ばれる。

 

 

しばらくしてシバリングが落ち着き
Spo2も落ち着いたらしい。

 

 

導尿されたのが痛かった。

 


ストレッチャーで分娩室に移された時には
もう1時を回っていて
それでもぐったりして酸素マスクがついていて
声をかけられる度に反応するけど
声は出ない。

 

 


2時過ぎに病棟からベットが来て
ベットのまま病室に戻った。

 

 


ドクターの説明は
麻酔覚醒後のシバリングは体温をあげるための反応だが
滅多に起こるものでは無いこと
Spo2が落ち着いて自発呼吸が安定しているから
様子見で大丈夫とのこと。


以前にもあったなら、体質かもと。

 

点滴がはいりづらいのでルートは念のために退院まで残すことになった。

 

 

 

 

驚いたのは

以前の急変がカルテに記載がないこと。

 

 

11回の採卵で
静脈麻酔採卵をして
急変がなかったのは2度ほど。

 

 

パニック発作で片付けられてきたけど
パニック発作とは明らかに全く違うのに。

 

 


採卵は穿刺7、獲得卵子は6だったらしい。

 

 


ODの後のような気だるさと気持ち悪さが続き
吐き気がする。

 

 

歩く度に卵巣に響く。

 

 

 

これが最後の採卵かもしれないのに
私は今、不思議なくらいフラットです。

 

 

 

 

 

【2人目不妊治療】2019.9.7 D11 採卵日決定

※9月に他所に書いた記事の転載です

 

 

いつもなら詳細を気にするのに
なんだか気が向かず

基礎体温も一応測ってはいるけど
いい加減で

 

 

いつもならドクターに
「それだとこうじゃないか、ああじゃないか。他の選択は」
なんて神経質に聞くこともあるのに

「もう分からないんで、先生のおまかせで……」

 

 

 

採血90分、200人待ちで始まり
呼ばれたのは2時前で
いつもなら気になる卵胞サイズも
おおまかのサイズだけを覚えてりゃよしで

 

 

考えることを
脳が拒んでる

 

 

 

主治医には
幻滅することも多々あるけれど
判断と腕は確かだから
もう、今回最初から主治医が診てくれてるから
任せてしまおう

 

 

ってなってる

 

 


それでもダブルトリガーかどうかとか
シート法でとか
カルシウムイオノファ卵活性の同意書もらってないとか
ぼんやりしながら注文はつけてる

 

 


2人目不妊治療、7回目の採卵周期
トータル11回目の採卵周期

 

 


10本もあれば十分ですよと言われはじまった不妊治療なのに、
凍結精子を今回使い切る

 

 

後悔はたくさんある

 


なんであの時……

 

 

 

 

 

言い出したらキリがないくらい

 


底が見えて、脱力してしまった今は
また受精なしでも
笑って受け入れられるだろうか?

 

 

 

指示通りにアンタゴニストアンプルを産院に届け
22時にアンタゴニストとhmgを打つ

 

 

明日と明後日も22時に、
それぞれhmg・アンタゴニスト、hcg・スプレキュア

 

 

 

 

なんで22時なんだろう
「負担軽減」


ドクターはそう言ったけど
時間外料金はかかるし、3日間も夜じゃ
子持ちには返って負担 w

 

 

 

 


採卵は4日後になった


3日後でも良いが
それだと私のケースを見るには培養士の手が足りないらしく
しっかり見たいから(精子を探すって意味)1日遅らすことになった

 


切羽詰まらないと
本気は出してくれないんだな

ぼんやり思った

 

 

アンタゴニストアンプルとエコー代の算定にミスがあり
会計で指摘し、訂正がかかったのに謝りもしない

 

 

不妊治療をはじめてから
医療費の明細は見るようになった


13000円強を追加で払う

 

 

 

 


夜、始めてみる助産師が注射を打った
おしりとお腹の2本

 

 

カルテをみながら
この注射は痛い!
これはなかなか薬剤が吸い込めない!
あーこれは懐かしい!あったあった!

 

 

なんて話をして笑った

 

 

 


隣のLDRには陣痛の妊婦がいるというのに

 

 

 

 

 

オオホルミンルテウムデポーは
二度と打ちたくない注射だと笑った。

 

 

 

 

 

誰かと笑いあえるなら、私の不妊治療は
悲愴じゃなかった

そう思えた

 


疲れたぁ……

もう、おやすみ

 

 

 

【2人目不妊治療】2019.8.30 D4 30周期目 最後の凍結精子

※8月に他所に書いた記事の転載です

 

 

 

ドクターが忙しいことは知ってる。
だけど、あなたが言い出した事じゃない?

 

 

なんともモヤモヤしながら車に乗り込むと
聞こえてきたのは母子心中のニュース。

 

 

今日、何件目の母子心中だろう……。

世の中は、不公平だ。

 

 

 

 

生理4日目、これでホントの最後かもしれない採卵周期なのに
不妊治療辞めたい。行きたくない。行くけど。行きたくない。行く。

 

 

気づくと時間ギリギリで
慌てて車に乗り込んだ。

 

 

バイパスはこんな日に限って渋滞。

 


もう、受付に間に合わなければ
今周期は棒に振ろうか……それもいいのかも……
そう思い始めた途端、車はスムーズに走り出した。

 

 

 

 

時間ギリギリに受付に間に合い、
今日までの経過とドクターへのリクエストを頭に叩き込みながら
呼ばれるのを待った。

 

 

もう嫌だ。やりたくない嫌だ。
赤ちゃんは欲しいけど不妊治療やりたくない。

 

 

 

 


時々脳裏に1年先、2年先が浮かび、
何事も無かったかのように過ごしてる自分たちを
斜め上から見下ろし
「何も無かったのかな?私の費やした時間は無かったことになるのかな?」
と下唇を噛み締めた。

 

 

 


1時間が経ち、2時間が経ち、
ずっーと愚痴を言い合っている、
クラークさんたちのやり取りをぼんやり聞きながら
無心にスマホゲームに打ち込む。

 

 

 


3時間半経って呼ばれた頃には
せっかく覚えた舌を噛みそうな薬剤の名前も
頭の中で繰り返しすぎてこんがらがり
もう、なんでもいいや……

 

 


「採卵周期ということでよろしいですね」
ドクターが言った。

 

 

生理4日目なのに
鮮血がでたのは昨日だけで
もう、終わりそうなんですが……と告げると
「これだけやってますからねぇ。そういう人いますよ。」

 

 

これだけやってるのにね……

 

 

 

内診では5ミリ、33ミリ、17ミリとエコー画面に表示された。

 

卵胞5ミリ、あとの2つは筋腫だろうなと思いながら画面を見た。
説明はない。

 

 


誘発方法の説明はない。
「何回もやってますから説明は省きますね」
「あの、今回もカルシウムイオノファ処理とペ……」
「もちろんです。そのつもりです。」

 

 


せっかく覚えられないた薬の名前はでてこず、
これで凍結精子は使い切る。

 

 

 

「これでもしダメだったらご主人に僕の外来を受診していただいて、フレッシュでマイクロテセ行きましょう。脊損はねぇ……」

 

 


脊髄損傷男性と結婚した私が悪いんだろうか。

 

 


「脊損はねぇ……全く読めないんです。開けるまでわからない。
閉塞性無精子症の比じゃないくらい成績は良くない。」

 

 

 

つまりは、ほぼ居ないと思った方がいい精子を探すために
次はフレッシュテセをすると……。

 

 

 


今周期の採卵に向けての誘発剤の注射は
本来なら早めにと言われて今日からでも開始するのに

 

「(卵巣)腫れやすいですよね。あまりたくさん採れても、受精させる精子がないだろうし明日からにしましょう。腫らさないために、今回は全日程150単位でいきます」

 

 

 

最後になるかもしれないのに
目標は卵巣を腫らさないことに定まった……。

 

 

採卵はまた経腹ですか?
前回みたいな経腹は怖いです。
経腹の全麻以外の麻酔方法は?

 

 

「採卵はみんな無麻酔ですよ。ご希望なら静脈で?」

 

 

静脈で経腹は痛いですか?
「薬入ってるから寝てるでしょ?」

 

 

?!でもいつも採卵痛いですし、寝てると言っても意識はぼんやりあります。
刺されてるのもわかります。

 

「寝てるのに?みなさん無麻酔ですよ?どうしたいの?」

 

 

明らかにイライラしだすドクター。

 

 

 


あなたが言い出したんじゃない?
「次は全麻にしましょ」
あなたが言い出したんじゃない?

 

 

 

経腹がなければ無麻酔でも構わない。
けど、経腹になるなら
麻酔して欲しい。

 

 


ドクターあなたは
たくさんの女性の卵巣に針を毎日さしてるだろうけど
刺されたことは
ありますか?

 

 


麻酔しようが、
痛いものは痛いんだよ。

 

 


そんなあなたの
「こぶたさんはもう充分頑張ってます。あとは我々の努力です。」
は、私には虚しいだけ。

 

 

 

 

【2人目不妊治療】2019.7.16 空は高い

※7月に他所に書いた記事の転載です。

 

 

恥ずかしかった。

 


私はあなたに何度も何度も下半身をさらしてきた。
泣き顔もさらしてきた。

 

 

そう思うと恥ずかしいという感情しかなく
気づいてないフリをして目を逸らした。

 

 

 

今日は整形受診日で大学病院に来た。

 

 

明日だと思い込んでいたものを、ふと
「あれ?水曜は整形は手術日のはず。診察なんておかしくない?」
と思い至り、領収書の山をひっくり返して予約日が記載されてるものを探した。

 

1日間違えて手帳に記載したらしい。
良かったよ、すっぽかさなくて。

 

 


この診察室に入る度に、「どうでした?」と聞かれ
「妊娠してません」と答える。

 

 


「他科のカルテは見ても正直わかりませんね」と呟くドクターに


「要するに、妊娠していないということです笑
 次回は秋前に残りの凍結精子を使って顕微授精すべく
 採卵するという事です。」


「その後は?」

 

「またテセをしてみて、どうなるか…というところですね」

 

「テセ?」

 

「睾丸をメスで割って精子を探すオペです。」

 

「……。なんかこう、うわぁぁぁってなりますね。
 手足切り取るとか腹の中の話は慣れてますが
 局部と言われるとなんとも言えない感じが。
 ご主人はなんとも?」

 

「それしか手がありませんからね。」

 

 

 


整形の診察室ないで行われる会話がこれ。

 

 

 


経腹採卵の影響が気になってる旨を伝えると
「そんなことができるんですか!」とドクター。


私も驚きましたよ、先生。

 

エコーの結果は、疼く部分には腫瘍像は薄く
鳩尾辺りは幹があり、経過は横這い。

 

 


数日前から左膝内側に濡れた感覚があり、
でも実際には濡れてない。

 

衣服が触れると紙1枚隔てた感覚があるという状態が続いていたので
それも伝えると、そのままエコーで見て貰えた。

 


「ここによく分からない空洞がある」と言われ、

2人で頭にハテナを浮かべたものの
異常所見は見当たらず、

末梢神経障害の類いだが様子見で大丈夫だろうとなった。


空洞は関節が人よりかなり緩いらしいから、そのせいかな?

 

 

 

 

 

 


整形の診察室から出る時、私は大抵笑顔。
ここで泣いたこともあるけど
大抵は笑顔。

 

会計待ちで、4人家族を見て
いいなぁと思った。

 


それと同時にこうも思った。

 

 

うちの家族を見て、見知らぬ誰かは
いいなぁと思うのかもなと。

 

 

 

 

 

 


帰りのコンビニで見覚えのある横顔を見た気がした。
何度もすれ違い、
やっと不妊外来のドクターだと気づいた。


あちらもちらちらこちらを伺っているのがわかった。

 

 

わかった瞬間、急に恥ずかしさが込み上げてきて
目を逸らした。

 


ドクターはどんな気持ちで私をちらちら伺ったのだろう?
ドクターは私をどう思ったのだろう。

 

なんとも形容しがたい、後ろめたさのような感情。

 

 

 

 

Twitterのタイムラインを見て、
「受精なし」ということに、改めてやるせなさを感じたばかり。

 

不妊治療って、なんなんだろ。

 

ドクターは私を運の悪い人と思うのかな?
可哀想な人と思うのかな?
もう諦めなよと思うのかな?

 

 

 


「おひとりおられますよね」

 

何度となく、不妊外来で言われる言葉。

 

 

 

だから諦めなさいよって?
だから2人目が出来なくても諦めつくよねって?

 

 

 

その真意はわからないけど…

 

 

 

信頼してるドクターだけど
急になんだか苦しくなった。

 

 

 

心が、苦しくなった。

 

 

 

 

きっといつか近い将来、2人目を諦めても
私は死ぬまでずっと
こんな気持ちを時々、ふとした瞬間
感じるんだろうな。

 

 

 

 

そう思った。

 

 

 

 

 

【2人目不妊治療】2019.7.8 不妊治療やめたい、赤ちゃん欲しい

※2019年7月に他所に書いた記事の転載です

 

ほんとに男の人の考えは浅はかだなと思う。
いや、うちの旦那の…か。

 

特に不妊治療に対しては。

 


採卵後、今回は苦しくて苦しくて
腹部の膨満感と痛みがずっと続いていた。

 

 


受精結果を聞きに行く日の前日、
明日どうするの?と聞いたら

 

「履歴書書かなきゃいけないから、俺はいいかなぁ」

 

いいかなぁって何だろう?
誰の不妊で、誰の子どもを作ってるんだろう?

 


夜、風呂上がりにいつまでも着替えず
酒飲みながらテレビに爆笑してるから
カチンときて、普段言わないことを言った。

 

「その暇あったら今書いてしまって明日行けるよね?
 誰の子どもを作ってると思ってるの?
 なんのために私1人が、努力してんの?」


「…すみません、はい」

 


そういうの、言われないとわかんないの?

バカなの?

 

 

私だけが努力して子ども作れるなら
もうAIDでいいんじゃん…?

 

私、もうそれでもいいよ。


…それは、喉元まで出かかって
飲み込んだ。

 

 

 

翌朝、一人で行くつもりだったのに

「俺も行くよ」
って言うから、余計かちんときた。

 


頭の中で、全滅だった場合と移植になった場合のスケジュールを立てながら
番号が呼ばれるのを待った。

 


呼ばれたのが診療外の診察室だったから
すぐにピンと来た。

 

 

覚悟を決めて診察室に入る。

 

 

やっぱりね。そうだよね。はい、じゃ次どうしようか?


全滅だった。

 

 

 

採卵数5、受精は2個か3個で2~3分割までしか行きませんでした、と。
もう、それについて具体的に聞く気すらわかない。

 


幸いにも凍結精子は2本開ける予定が
再凍結のみを使ったとのことで、ラスト1本が残った。

 

再凍結を開けたのは、再凍結の方が状態がよかったかららしいから
望みなんて持てないけれど。

 


次回はどうしますか?
という話になり、
①凍結を使い切る
②フレッシュTESEをする

の2案に絞られた。

 

 

凍結によって精子は3から7割がダメージを受ける。
TESEは3ヶ月待ちらしい。

 

だからフレッシュTESEの方がいいのかな?
という方向に話は進みかけたけど

旦那が下した決断は、①だった。

 

 

私の精子じゃないから
私に選択権は無い。

 

 

「お前が頑張ればいい」

 

そう言われた気がした。

 

 

 

次回の採卵は8月か9月の生理から。

 

本当の本当にこれで最後かも知れない。

 

 

次は全身麻酔でやる?と言われたけど
どうなんだろう。
もうよくわからないよ。

 

 

よく、わからない。

 

 

【2人目不妊治療】2019.6.10 死ぬかと思った②

※2019年6月に他所に書いた記事の転載です

 


バイタルチェックの機械が外され、
見習いから独り立ちしたばかりのナースが
「お疲れさまでしたね」

と言いながら、ショーツを履かせてくれた。

 

「あ、お腹からのやつ、卵子取れてましたよ」
培養士さんとバックヤードで作業しながら
ドクターがいった。


そんな声も耳に入らないくらいに
体は震えて、
自分がショック受けてるのがわかった。


「こぶたさん?とれてましたよ」


ありがとうございます。
と言いながら台から降りて
よろよろとスカートを履いた。


お礼を言ってIVF室を出て、
旦那のいるラウンジによろよろ戻った。

 

 

歩いてられなくて、すぐ椅子にへたりこみ
「終わった。やばかった…」
と笑いが止まらなかった。

 


「腹刺された」
というと旦那はよく分かってないようだった。
「いつもは下から指すんだけど、腹から刺された…やばかった」
と言うとようやく分かったらしかった。

 

 


外来に行くために広い院内を移動しなくてはならず
痛みが酷くて、しんどかった。
エレベーター前で旦那の膝にカバンを置いた。
エレベーター待ちをしてた人達がギョッとした顔をした。

 


外来ではなかなか呼ばれず
顔から血の気が引くのがわかった。
旦那に何度か
「痛いの?」
と聞かれた。


トイレに立つと珍しく出血が多くあった。

 


気分だけが高揚したまま、痛みを紛らわせたくてTwitterばかりしてた。

 

 

随分まって外来で呼ばれ、点滴をすると言われてまた随分待った。

私の血管はなかなか針が入らない。

点滴がまたなかなか刺さらず、
刺さった途端に漏れてすぐに引き抜かれた。

 


1時間ほどの点滴で
待つのが嫌いな旦那だけど
呼ばれてずっと横にいた。

 

 

時々点滴を見ては
「あとこんくらいだ」
とか呟いていた。

 


もう自分でも10回目だか11回目だかすら
よく分からなくなってる採卵。
旦那が付き添うのは初めてだった。

 


点滴をして、少し痛みがゆるやいで
会計に立った。

 

86000円だった。

 

 

手持ちがあるから3日分にすると言った抗生剤は
5日分出ていて、
どうします?と聞かれたけれど
薬価を見てもらったら53円だったから
もういいやとそのまま払った。

 


帰宅する車の中で急に血の気が引いて
そのまま眠ってしまった。

 

 

帰宅して私を旦那はそのまま私を下ろしてくうたを迎えに行く。

カップル風に
「送ってくれてありがとう。今日は楽しかったわ」
と言うと
「いや、何も出来ませんで申し訳ないです…」
苦笑いしながら車を走らせた。

 


私はそのまま眠ってしまった。

 


局麻が良かったのか
静脈麻酔が良かったのかは分からない。

でも、経腹採卵はして良かった。
しなければ卵子は3つしか取れてなかったから。

採卵数は5個だった。