happypig~障害夫婦生活雑記~

障害者夫婦なんて、世の中にそうある組み合わせで脊髄損傷車椅子旦那の夫と突き抜けすぎてる妻、そこにぽっこり産まれてきたこどもの生活を描ていきたいと思います ☆

【2人目不妊治療】2019.5.31  27周期目

※5月に他所に書いた記事の転載です

 

 


昨日からまた採卵周期に入りました。


注射しに産院に行くと周りは妊婦さんだらけ。

 

当たり前だよね。

 

みんな、いいな。
みんな、無事に赤ちゃんを産んでね。

 


おしりにプスリと刺されながらそう思う 笑

 


産院のドクターに
「またトライするわけだね」と微笑まれ
これが最後かもしれません。凍結精子、空けきっちゃうんで
と言うと、「そうかー」と深く頷くドクター。

 

 

ここで、産んでみたかったなー
(ハイリスクになるからそもそも個人医院じゃ産めない笑)

 

 

昨日は今周期からで良いのかを
何度もドクターと確認して、
凍結精子を2本空けることについて
足りなかったらなのか、はじめからなのか
というようなことを聞いてきました。

 

 

今決めなくてもいいようだけど
それ、私が決めるのかな?

他人の精子をどうするかを
私が決めて、私が責任を負うんだなきっと。

 


気になるのは生理が量少なく、既に枯れそうなこと。

 

デスモイドもやたら疼いてたし
ホルモン分泌少なくてあまり内膜育たなかった周期なだけか、
それともなんなのか。

 

 

まぁ、生理はリセットというくらいだから
その周期をリセットさせたわけだからいいのかな?

 

 

実は先日、腎盂腎炎をやらかし
その影響についても聞きました。

 

 

腹腔内臓器の炎症だと
サイトカインが分泌されて、それが卵巣や子宮に影響を及ぼし
着床や卵胞を育てるのを阻害することがあるけれど
腎臓は腹腔内から外れた臓器だから
影響はないか、あっても少ないのではないか?

がドクターの見解でした。

 

 

信頼出来るドクターは3人いるんですが
そのうちの1人だったから
私はドクターを信じることにしました。

 

 

30代前半は
自分を大事にするすべを知らなかった私が
自分を大切にする必要性を知る、時期だったな。

 

そんなふうに思う。
不妊治療と育児だけの時期だったけどね笑

 

 

これからどうなっていくんだろう。
妊活ももう終活に入っている。

 

 

これから
どうなっていくんだろう。

 


どこかの政治家が最低3人は産んでねって発言したとかしないとか。

 

 

3人、産みたかったな。
こんなに妊娠が大変じゃなければ、3人産みたかったよ。

 

 

AIDを私は意識してるけど
旦那はそこまでしては、いらないって言うだろうな。

 

 

産院の自費診療料金表を眺めてると
女性と子どもを守るための費用の多くが自費診療だった。

アルコール依存症禁煙外来保険診療なのに…


産みなさいって言える環境でも
産みたい!産めるって環境でもない国なんだな。

 

 

 


不妊治療ができる時代に
精子があって、卵子があって
不妊治療に挑めたことはありがたいことだし
それに果敢にトライした私は
勇敢だった。

 

 

大学病院に行く朝、くうたが車の中で
「ぼく、ひとりっ子は嫌だな」
と言った。

 

ママだって。
ママだって赤ちゃんを迎えたい。

 

たとえ自分で産まなくともいい
ママだって赤ちゃんを迎えたい。
ママだって、あなたをお兄さんにしたい。

 


旦那は知らない。

 

でも私は、自分の子である必要も
旦那の子である必要も感じていない。

もしも私が健康なら…

 


思いは複雑。

きっと私は旦那に再TESEを勧めるだろう。

 

そこに可能性は感じていないけれど。

 

 

再TESEして、
可能性がゼロだった時、
私はどうなっちゃうのかな?

 

 

たまにそんなことを考える。

 


このまま、凍結精子の終わりと共に
子どもを持つことを
すっぱり諦めた方が幸せなのかな?

 

 

ありがたいことに、今、
車椅子に乗って親をする人たちのための活動が
仲間を得て動き始めている。

 

 

私がそこに着地するために、
私の人生は流れてきたのかな?

 

 

もう赤ちゃんを諦めるべきなのかな?

 

 

って、採卵周期を迎えているのに
なんでこんなに希望を持ってないんだよ笑

 

 

よし!最後で妊娠してやるぞ!

 

 

ってならないんだよ笑
ネガティブ笑

 

 

だって、
あまりにも何度も
打ちのめされてきたから。

 

 


今日、産院の問診票に
流産回数を書く欄があった。
「2」と書いて、ああ…とすぐ打消した。
「0」

ああ、なかったことになるんだよな。


今の規定では、流産にすらカウントしてもらえないんだな。

 

私があんなに願った命は
命にすら、数えられずに潰えたんだな。

 

 


私にとってはわが子だったよ。
ほんの、ほんの、たった数日にすぎないけれど。
愛おしかったよ。

 

 

…ってことで、27周期目
最後の気持ちで始まりました。

 

もし卵が良くなかったり少なかったら
顕微しないで破棄して貰おうかな
なーんて。

(冗談めかしといて、実は真剣に思ってるw)

 

 

 

 

【2人目不妊治療】2019.4.23 棘

※4月に他所に書いた記事の転載です

 

 

4月中に来ると思ってた生理が来ず、
まさかの排卵したてっぽい…

 

 

ぽいというのは、
おやすみ周期をサボりすぎて
基礎体温すら測ってなかったから、
体の状態だけで判断してるから。

 


体的には昨日くらいから高温期なんだよね。

 

 

マジかよ。


GW明けたら、会いたい人がいたの。
なのに、予定が立てられない

 

 

5月を諦めればいいだけなのに
ムダに意地張るから悪いんだよね。

 

 

GW後半に生理が来たら
5月は採卵周期と化す。

 

それまでに来い!生理!
「GW中に来ちゃったから、通院できない仕方ない」
と思えるように。

 

 

 

昨日は不育外来

 


病院は激混みなのに、婦人科は珍しく閑散としていて
GWかかるから、みんなおやすみ周期なんだろうなと思いながら
婦人科の中でもまだ人が沢山座っている不育外来の前の空いてる席に腰掛ける。

 

 

読まなきゃいけない資料を読むか、
しなきゃいけない資料まとめをするか悩んでるうちに呼ばれた。

 


不妊外来にも出てる苦手な女医さん…。

 

 

「タイミングとかAIHとかは一切考えないんですか?」

 

座るなりそれ。
私も間髪入れずに「脊髄損傷です。」

ハッとして「失礼しました。」

 

 

もう言われすぎて慣れたんだけど。
毎度おなじみの!なんだけど。

 

 

電子カルテの必ずトップに来るように
重要メモが貼れるシステムなようなので
(アレルギーとか重要合併症とか)
私のカルテトップに
「旦那、脊髄損傷」とか「受精障害」とか
貼っておけばいいのに。

 

 


採卵前、必ず
「採卵当日ご主人来れますかね?」
「いや、凍結精子です。」
「失礼しました。」
このやりとりも鉄板。

 

 

私じゃないんだよね。
診てるのは症例だけなんだよね。

 


男性不妊じゃないんだよね、
私で辻褄合わせればなんとかなる
って思われてんだよね。

 


それがよくわかる。
たった一言で。

 

 

「じゃ、前回の治療が2月だから薬は使わずまだありますよね。」

 

薬の残を聞きたいなら
回りくどい質問しないで
薬をいくつ処方すべきか聞けばいい。

 

女はこういう小さなチクチクした棘を
毎回毎回飲み込んでる。

 

 

 

そんなこと、
男性不妊の当人は知らない。

 

 

私で辻褄合わされてる。
採卵も、こういう小さな棘も。
それに、憤りを感じてる。

 


旦那にではなく、
医療に。

 

 

なんのために高いお金を払うのか。
実験のため?

 


患者なんて診てないじゃん。

 

 

次の予約を取って会計に向かうと
GW前だからか
長蛇の列。

ちょっとしたテ

ーマパークの列のようになっている。


計算を待ってると
怒声が響いて、
視覚障害者が白杖を振り回しながら
怒鳴っていた。

 


不便は人を苛立たせる。

 

 

にしても、この混みあったロビーで暴れるのは
大人としてみっともない。

 

口から出るのは健常者への怒りで
にしても、自己中で
わからなくもないけどわからないし通らないよそれ。

私もここで叫んでいいなら叫びたいんだけど?

 

 


そんなことしても
何にもならないけど。

 


あー。
真面目に基礎体温測ろう。


はぁ…こんなこと
あと何年続けんだよ…って思う。


赤ちゃんが欲しいだけなんだ。


私、不妊治療が
したいわけじゃない。

 

 

 

【2人目不妊治療】2019.3.2 灰

※3月に他所に書いた記事の転載です。

 

 

何にも頭が働かなくて
頭を使う作業が何も手につかない。

 

 

くうたの加配の件での
保育園とのやりとりさえストレスで
家事すらしたくなくて
寝れない夜があって
一夜を明かして、ヘロヘロでくうたを送り出して
昼寝したいけど昼寝できなくて
1時間くらい意識を失う感じな日が続いて
なんも、なんにもやる気がしない。

 

 


不妊治療の助成金の申請に行かなきゃいけないけど
行くどころか、用紙さえ見たくないし
何だろうこの、燃え尽きてる感。

 


燃料枯渇。

 


これ、不妊治療が終わったら
私、どうなっちゃうの?

灰になるの?

 


ってくらい、
私の人生は不妊治療なんだな。

 

 


2月中に何としても申請終わらせなきゃ!と
泣きながら(メンタルおかしいやろ)
申請終わらせてホッとしたと思ったら
保健所から電話が来て
「肝心の20万円分の領収書が見当たりません(´・_・`)」

 

 

ちょ、申請した周期は
治療トータル28万で申請額15万だから
20万円分の領収書がないとなると…

 

 

受話器持ったまま灰になりました( ꒪⌓꒪)

 

 

灰になった私に
くうたが「ママ、うんち出たからおしり拭いてくだしゃい」

犬が「ごぉはぁぁぁん~」と吠えまくる。

 

頭から煙が出て、
「もういやぁぁぁぁぁ」
って叫びながら慌てて大探しして
受領証は見つけたけど
これでいいの?

 

 

帰宅した旦那に
「そりゃ大変だったね~」
と言われて、いつも他人事だなーとイラッとした。

 


でもいつもは旦那に話さないから
話しただけ偉いのかもしれない。

 

 

今、自分をどう保つのが正解なのか
よくわからない。

 

 

また鬱に片足突っ込んでるのかな?
ってのは、何となく感じる。

 

 

 

 

2019.2.21 感情

※2019年2月に書いた記事の転載です

 

残念なことに、私は自分の感情に鈍感だ。

 

嬉しくても否定されればああそうなのかと思い、
悲しくても否定されれば、ああこのくらいのことは悲しんじゃいけないのか。
となる。

 

そのうち、自分の感情がどれに当てはまるのか
分からなくなって表出出来なくなった。

 

分かるのは、快と不快の2種類だけ。

 

 

一昨日、やりたくもない助成金申請の云々と向き合い、
はてなに2人目不妊の過去記録を貼りだしていて
妙に気分が落ち込んだ。

 


失敗体験を再体験したからだ。

 

 

いつからか、1回の不妊治療周期が終わると
その具体内容がそっくり脳から消えてしまうようになった。


多分、自己防衛か何かなんだろうと思う。

 


記事を読むと、
その治療内容や旦那からの心無い言葉が
その場面そのままフラッシュバックする。

 

完全に心的外傷受けてんじゃんw
とちょっと自分を嗤う。

 

 


と同時に、悲しくて悔しくて
ああ、あの人こんなこと言ったのか。


酷いな…と
だんだん気持ちが保てなくなって
帰宅した旦那に「何かあった?」と聞かれるくらいにはどんよりしてたんだろう。

 


夜、少し早い生理が来た。
採卵後の生理はえげつない。

 

 


一晩明けて朝、くうたを送り出して
帰宅した途端に電池が切れて
悲しくもないのに1日涙がダラダラ溢れてきて
起き上がることも出来ず
ぼんやり過ごした。

 


2人が帰宅する頃には気を持ち直したんだけど

夜、くうたとベッドに入っても眠れず
そのままAID離婚について検索し、
また過去の不妊治療や旦那の発言が刃のように降ってきて
流産した日の場面が降ってきて
あの日トイレで見た出血が鮮明に降ってきて
もうすぐ終わるということがどういうことなのか
考えたくないのに考えて嗚咽が止まらなくて
枕は涙で冷たいし、
寝ない私を寝かそうと、
頼んでもないのに寝ぼけた旦那は私のベッドで寝始めるし

今は触られたくないの。

 


誰にも!誰にも!

 

 

訳の分からない感情が全身に広がって
あーこれ、多分悲しいんだなと自分でも気づいたくらい。

 


結局朝まで眠れず、起きたら8時でビックリ!

慌ててくうたを起こして、
約束してたイチジクのジャムパンを焼いて
食べさせ
あの子、初めて30分でお支度ができた。

 

 

受診日だったから珍しく精神科で
弱音を吐いてみたけど
薬とかは出なかった。

 

不妊治療と旦那の無関心とモラハラ発言が
私の首を絞めてることを旦那は知らない。
(そもそも言っても聞いてない)


離婚についてを初めてまじめに検索した。


私のような専業主婦の場合、
どこにあるのも「貧困」「生活保護」の文字で
くうたのことを考えると…

 

 

なんでこうなっちゃったのかな


どこでこうなっちゃったのかな

 

 

 

【2人目不妊治療】2019.2.19 うまくいかないことが当たり前に思える

※2019年2月に書いた記事の転載です

 


ありがとうございましたと診察室を出ようとして、

ふと気になったことを聞いた。

 

ドクターは答え終わるとすぐ私から目を逸らし、パソコン画面を注視した。

ああ、この人もこの結果を本当に悔しいと思ってるんだな

何となくそう思った。

 

 

2/12(月)、受精卵がどうなったのかを聞きに受診した。

もともと整形の予約が入っていたので、

どちらが先かによって話は変わるなと思いながら

不妊外来待合で待った。

 

期待なんて抱いてはおらず、

今後どうするかが想定した私のメインの相談だった。

 

 

この日の外来の担当は、主治医の敏腕貧乏ゆすりドクターと

ここまで何度も外来担当してもらい一緒に悩んできた女医さん。

 

こんな日は貧乏ゆすりドクターから呼ばれる率が高い。

困難な事態は、彼から告げられることが多い。

 

 

やはり私の番号が光ったのは彼の診察室で、

でも直接ICSIに関わってくれたドクターが話してくれるのだから

カルテ記載事項の説明をされるよりはいい。

 

 

 

「残念ですが9つすべて全滅です。」

私は彼の前では泣かない。

 

 

過去データを見ても受精率が低く、受精障害だろうとのこと。

 

どう考えてもそうだよね。

卵はグレードMⅡで良好なのに対し、精子が悪く明らかな精子因子の受精障害

 

でも同じ時に採ったもので、妊娠もしているし胚盤胞になるものもあったので

可能性はなくはない。

 

 

 

次回採卵は全力で取り組むと言われ、

その全力、もっと早く注いでほしかったなとちょっと思うくらいには荒んでる。

 

 

やはり次回の採卵で、凍結精子を残っている2本とも開けることになった。

 

その上で精子にはペントキフィリン処置(不動精子の生死を判別し、生きているものを活性化させる処置)をし、

受精卵にはAOA卵子活性化処理)としてカルシウムイオノファ処理を施すことで

胚盤胞達成率を上げるということになった。

 

 

受精障害の約50%の原因は、

精子卵子を活性させる力がないか弱いことだという。

 

つまりは、処置をすることで卵子をの活性化能力の低い精子しかいなくても

妊娠できる可能性が上がるということ。

 

 

考えてきますか?と聞かれたけど

+2~3万で妊娠できるなら、そのくらい払います!とその場で同意書にサインをしてきた。

 

 

次回の採卵は病院の都合で3カ月以上空けねばならず、

5月の生理開始したら受診することになった。

 

 

私、あと何したらいいですか?

私ができることは何があります?と聞くと

こちらを向くことなく食い気味にドクターは言った。

 

 

「こぶたさんはもう十分頑張ってます。このカルテ見れば誰にだってわかります。

 頑張らなくていい。もう十分やってる。

 今のまま!今のままの生活を続けてください。

 あとは僕たちがどこまで頑張れるかです。僕たちが頑張ります。

 次、やらせていただけるなら全力で頑張ります。」

 

 

私を追い込むまいとの心遣いの言葉なのは知ってる。

 

だけど何か何でもいいから何か、

私にできる検査でもサプリでも何でもいいから言ってほしかったな。

 

 

化学流産のことを聞いてみた。

「あの時、姪っ子と息子が同時に飛び掛かってきて、

 あっと思って16キロを2人同時に受け止めた直後に出血したんです。

 重いもの持ったのがいけなかったんですか?」

 

「重いものを持ったくらいで流産はしません。

 母親の日常の生活でする流産はありません。

 こぶたさんのせいじゃありません。

 卵にそこまでの力しかなかった、それがたまたまその時だっただけです。」

 

ありがとうございましたと席を立って、

ふと質問した。

 

「先生、受精してた1つは何分割までいったんですか?」

 

「…4~6分割かな。本当は状態がもう少し良ければ、

 今日このままここで移植しようと思ったんだけど

 朝確認したらフラグメントが多すぎて、培養士と相談して

 育つ見込みがないからやめようってことで僕が中止を決断しました。」

 

一気にそれだけ言うと

もうドクターはこちらを見なかった。

 

見れないんだなと何となく思って、

 

「じゃ、今朝まで生きてたんですね。ありがとうございました。」

 

と診察室を後にした。

 

 

 

 

大きく深呼吸ひとつして

整形のフロアに下りると、すぐに呼ばれた。

 

入るなりドクターは

「で、体調はいかがです?」

 

頭の中が整理できず、

「えっと、体調は・・・妊娠はしてません。うん、してませんよ。」

と2人で苦笑いした。

 

 

難しいんですねとドクター。

 

 

そうだ、この人は専門は違えど整形医じゃない?

ふと思い立って聞いてみた。

 

「先生はご存知ですか?脊髄損傷男性の造精機能が経年劣化著しいこと。

 脊髄損傷男性の多くがそれを知らないんです。

 実際に挙児希望してから、うちのように困難化したり

 知り合いは受精障害で結局子どもを諦めました。

 簡単にできる脊損夫婦ももちろんたくさんいます。

 でもみんな挙児希望の脊損男性の挙児率が50%ということを誰も知らない。

 みんな興味があるのは勃起するかしないかで、

 中身がどうなるのかなんて気にもしないんです。」

 

 

「神経を損傷するとどうなるかでおおよその想像はつきますが

 正直知りませんでした。」

 

 

私の知りうるすべての知識を絞り出し伝えると、

脊椎の専門医に情報提供として出せば

そこから必要な人に必要な情報が届くかもしれないし

患者の将来設計の選択肢が広がるかもしれないと。

 

多くの整形医の関心はipsによる脊髄の再生の方であり

今の患者の生活ではないことが多いという。

「ipsで生殖も賄える時代が来ればいいんですけどね」

とドクターが言うので、

「私はその頃もう妊娠適齢期を過ぎてますね。」

とだけ言っておいた。

 

 

 

その後のエコーでは7月より腫瘍は縮小していました。

 

 

ホルモン補充周期であんなにホルモン剤を投与して

こんなに腫瘍がメリメリバリバリ動いてるのに

なんで縮小なんだろう。

 

この腫瘍は謎に包まれているということで毎回話は終わる。

 

「僕は次回に期待してますよ。」

 

 

誰も期待しないで。

うまくいかない未来しか見えない私に期待しないで。

 

そう思いながら、笑顔でお辞儀して診察室を後にした。

 

 

 

 

【2人目不妊治療】2019.2.15 お空の卵

※2019年2月に書いた記事の転載です

 

 


「前の卵はなんでお空に帰っちゃったのかなぁ?」

夕食後にお皿洗ってる私の横で
ゆで玉子剥きながら食うたが呟いた。

 

 

なんのこと?くうたそれ今食べるの?

 

 

「うん。ふたちゅ食べるよ。
 ママのお腹にくっついた卵がさぁ

 

前の化学流産の話をしてるらしいと気づいた。

 


なんでだと思う?と聞くと

「きっとねぇ、途中でお空に落ちそうキャーこわいーって帰ったんだね 」

「じゃ、ママに似て怖がりだから帰ったんだね。
 くうたは怖くなかったの?」

「ぼくはこわいなーと思ったけど来たいなーって。ねぇママこれ食べれる?(殻ついてない?)」

 


それっきりそれとなく聞いても
なんのこと?みたいな顔をするんだけど
たまにそういう話をフッとするくうた。

 


ゆで玉子、2つも食べながら
アホなことばかりしてるように見えて
4歳なりに、
なぜママに赤ちゃんが来ないのか
なぜママが赤ちゃん作り病院へ行くのかを
真剣に、子どもなりに考えている。

 


「お前はなんでも子どもに話しすぎる」と旦那には言われる。

 

 

だけど、頑張れは赤ちゃんが絶対くるなんて幻想を抱いて欲しくない
自分がどうやって産まれてきたかも知っていて欲しい。
私がどんなに望んで産まれてきたかは知っていて欲しい。

 

だから包み隠さず子どもにわかる言葉で
くうたには報告する。

 


うちには赤ちゃんはもう来ないかもしれない。


凍結精子の底は、もう今にも尽きそうで
再TESEをしても今より良い状況の精子が採れることはまずない

 

泣こうが喚こうが、それは変わらない。

 


神様にお願いしても
良い行いをたくさんしても
どうにもならないことは世の中には確実にあって、

泣いてもいいし
喚いてもいいけど…
受け入れるしかないのが生きるってこと。

 

 

それをクヨクヨするのも自分だし
そこから何かに繋げたいと思うのも自分…

 

 

変わらない事実を軸にして、
人生を無駄に生きる子にはなって欲しくないな。

 


旦那の言葉を借りるなら
せっかく、「くうたは奇跡的に授かった子」なんだから。

 

 

 

【2人目不妊治療】2019.2.10 悲しみとすれ違い

※2019年2月に書いた記事の転載です

 

 

朝もまだ麻酔の名残があって
まるでオーバードーズのあとみたい。

 

 

ご飯食べて
化粧してスマホ見てたら寝てしまい、
気づくとドクターに呼び起こされた。

 


主治医の貧乏ゆすりドクター。

主治医なのに、「閉塞性無精子症でしたっけ?」という。


「いや、脊髄損傷です。」


敏腕、なんだけどな (苦笑)

 

説明では9個採卵、活動精子が5時間探して4つ
あとは生きている不動精子を探して5つ受精させたらしい。

 

 

通常は5~6個は受精する卵。
卵子はパーフェクトだと言われたのに
受精は1個に留まった。

 

 

「こぶたさんは絶対に良い精子
 あればすぐ妊娠できる人だと僕は思ってる」

 

ドクターはそう言ったのに。
もう何回採卵してんの私…

 


残りの凍結精子は2本。


次回の採卵でもし、同じことになれば
2本とも解凍しますと言われた。

 


今からTESEをして
精子がいるか…は、脊髄損傷なので厳しいだろうとの話だった。

 

 


終わりが見えちゃった…
不妊治療の終わりが、見えちゃった…

 


そっか、私もう
赤ちゃん抱けないかもしれないんだ…

 

 


ドクターとも培養士さんとも
納得いくまで話した。


脊髄損傷の生殖についてをきき、
1度僕の外来(男性不妊外来)に来てください。
ご主人を見てみて、それからだめならいい医者紹介しますと。

 

 

 

子どもの話になり、今4歳で
先生に移植してもらった子だと伝えると
ドクターは何となく覚えていたみたい。

 

 

培養士さんに、沢山質問した。
2胚移植・非配偶者間・精原細胞培養…
他にも話したのに覚えてない。

 


私の不妊治療がもうすぐ終わる…

 


それが悔しくてやり切れなくて。

 

培養士さんも悔しい顔して
「お力になれずすみません」と。

 

 

何時間も顕微鏡をのぞいてくれたのに…

 

 


「既に取った精子が悪いんですから、どうしようもないですよね」

と笑ってお礼を言った。


くうたがいってたよね、前に。
ママは赤ちゃんこないよ。でも誰かが産んでくれるから大丈夫。

 

 


私が不妊治療を伝えることで
誰かが産めれば、それでいいのかな?

いいのかな?

 


歩くとお腹が痛い。

 


いつもは電車で帰るんだけど

くうたがママをお迎え!といったらしく珍しく採卵後に迎えが来て、
くうたとパパがゲーセンに行った間に車で休んだ。

 

 

少しペットショップに寄り、
パパがアクアリウムの器材見てる間に
くうたとうさぎを見てた。

 

うさちゃん飼いたいな…。

 

 


帰宅したら家はやっぱりグチャグチャで
すぐに家事をしなくちゃならない。

 

 

パパはアクアリウムの手入れに没頭し
私はくうたの相手をしながら
夕食を作った。

 


パパに今日の結果の紙を見せたら
「サインすればいいの?」

 

 

そうじゃない!結果が書いてある。
「へー。くうたは奇跡の子だねぇ。でさぁ、このエビさぁ…」

 

は?

 


不妊治療崖っぷちで、赤ちゃんもう抱けないかもしれないのに
エビの話?

 

 

絶望しながらくうたの寝支度整えてたら
トイレから舌打ちと文句が聞こえた。

 

便器に座ったままの旦那に、
「何?文句あんの?」
と言うと
「いや、態度でかいな。上からだなと思っただけ」
と言われたから、
一方的にこれまでの不満をぶちまけた。

 


不妊治療関係のみならず、何度も離婚考えたことも
くうたの障害のことを考えてくれてないことも
私への暴言の数々も、
パパのパワハラ問題の裏で私がどう動いてきたかも
全部全部全部ぶちまけた。

 

 

途中で私の泣き声に気づいたくうたがやって来て、
「ママ、トーマスとパーシーは仲良しなの」
「ママ、本読もう」
「ママはバカじゃないよ、バカじゃないんだよ」
と言ってくれたけど
子どもの前なのに止まらなくて、
絶対に言うまいと思っていたことも旦那に言った。

 


「パパは2人目ができなかった時、
 ・・・たぶんもうこのまま出来ないんだろうけど
 その時、加害者を恨めるよね。


 私は誰を恨めばいいの?

 

 毎回毎回、何回も何百回も

 自分と歳の変わらない男の人の前で股を開いて
 痛めつけられて、針で突き刺されて!!!
 私は誰を恨めばいいんだよ!」

 

って、泣きながら怒鳴った。

 

 

絶対に行ってはいけない言葉だったけど

ここまで馬鹿にされて

もう彼の態度に耐えられなかった。

 


パパがこれまでに無意識で言ったモラハラ発言も
そっくり返した。

 

もちろん、覚えてなかったし
私のとり方が悪いんだろ!!と言われたけど。

 

 


「結局、パパは全部私が悪くて
 私の選択が悪かったから招いたことだと言いたいんだよね?
 でも私はきっとあなたと別れたら生活保護受けないと生きれないような人間たけど

 (これも前にパパに昔言われた)
 少なくとも、パパよりは一生懸命生きてるよ…

 

 

くうたに見せちゃったのは悪かったけど
もう私も限界だったよ。

 


崖っぷちなのに、アクアリウムの話…


話をしても聞いてない。

話しかけても無視。
LINEしても既読無視か既読もつかない。
どうやってコミュニケーション取れっていうの?

 


はぁ…
彼は何事もなかったかのように
お風呂に入って、寝てしまったけど

私は眠れない。

 


お腹も痛いし、何度も失敗した点滴のあともアザになって痛い。


夜には出血もあって、
私はボロボロで、眠れないよ。

 

 

このままさよならした方がいいのかな