happypig~障害夫婦生活雑記~

障害者夫婦なんて、世の中にそうある組み合わせで脊髄損傷車椅子旦那の夫と突き抜けすぎてる妻、そこにぽっこり産まれてきたこどもの生活を描ていきたいと思います ☆

脊髄損傷・車椅子の夫がいるというと周りの反応は?障害者の妻って?

 

脊髄損傷・車椅子の旦那がいるというと

大抵のひとがまず驚きます。

 

 

大抵は「事故で?結婚してから?」と聞かれ、

NOというと、私をいい人認定するのです。

 

f:id:kobutanopippi:20180718120252p:plain

 

ありがたいのですが、私は特に慈悲深いわけでもいい人なわけでもないので

申し訳ない気持ちになります。

 

 

勝手に持ち上げといて、実はふつーの人…いや、

むしろ変な人だったからって

勝手に幻滅しないで 笑

 

 

1人目不妊治療で採卵だったある日、

担当になったナースがカルテをみて私に質問してきました。

「ご主人は結婚してから車椅子に?」

よくある質問です。

 

もちろん私はNOと答えます。

旦那は出会ったときすでに脊髄損傷を負っていました。

「すべてわかっていて受け入れられたんですね。すごいですね。」

ナース、目を潤ませ勝手に私の手を取り、感動・・・してる?!

 

感涙されてるところ申し訳ありませんが、

すべてをわかった上でそのすべてを受け入れてする結婚なんてある?

 

旦那がいくら脱ぎ散らかそうが食べこぼそうが

ソファでダラダラしてようが

私はその全ても受け入れてなきゃいけないの?イラッとかしちゃいけないの?

 

 

結婚生活の過程で浮上した問題をそのときそのときで対処するだけで

障害も何もかもすべて受け入れて結婚とかないよ!!

そういう人もいるのかもしれないけれど、私はそんなできた人じゃありませんとだけ言いたかったのですが

彼女の雰囲気からは言い出せず、笑顔で微笑んでおきました。

 

彼女のご主人が仮に、靴下脱ぎ散らかし、土日は家庭を顧みず勝手に遊びに行き

アポもなく友人を家に呼んで泊めちゃうような人だったとしても

仕事せず借金作って女遊び絶えない人だとしても、彼女はすべてを受け入れた上で婚してるんでしょうか??

 

 

友人に旦那の愚痴を言った時のことです。

私にとってはごくごく日常の愚痴だったのですが

返ってきたのは、

「そんなんあんたわかった上で結婚したんやろ?」

でした。

 

排泄漏れがあることはもちろんわかった上ですよ。

漏らすな!なんて言ってません。

ですが、雨の日雪の日にシーツ洗濯が続くと乾かない上、干し場もないんですよ!

シーツ掛けなおすの私なんですよ。もらしたら漏らしっぱなしで放置なんですよ。

せめてパンツ濯ぐとか、シーツを脱衣かごに入れるとかできるのにしない!

たまには自分でやれや!と言いたくもなりますよ。

 

って愚痴は、

彼の障害をわかった上で結婚した私は言っちゃいけないらしいのです。

 

 

 

 

高校のメンバーで飲み会をした時のこと、

小学校教員やってるヤツがこういいました。

「俺も車椅子んなったら介護してもらおかな」

 

いや私、介護してないから✋

てか、介護したいわけじゃないから✋

嫁って介護要員じゃないから✋

介護必要な人も、介護は全面ヘルパー任せの人とかもいるし✋

嫁が全面負うとか無理だから✋

 

一緒に生活する中で出てくる必要な介助はするけど

車椅子=要介護 もちろん嫁が全介護って発想、古くない?

 

それでいいのか?小学校教員??!

 

 

 

 

あるSNSでのこと

見知らぬ車椅子男性(脊髄損傷ではありませんでした)からDMが入りました。

内容はこうです。

 

「初めまして、僕も障害あります。

障害者好きなんですよね?僕と付き合ってください!」

 

は?

障害者ならだれでも好きな訳じゃないし、

初めましてでそれですか?

障害者男性ならすべて受け入れられるほど

私の懐深かったっけ?

あれ?てか、私既婚者ですけどね。

 

危ない橋を一緒に渡りたいと思うほど

私、あなたを知りませんけど…

そもそも・・・私の顔も年齢も中身も何も知りませんよねアナタ・・・。

いいんですか?

 

器、でかすぎですよね・・・。

 

 

 

もうね、皆さん勘違いしてません?

私別に博愛主義でもないし、献身的でもありませんよ?

 

 

 

 

車椅子の障害者と恋愛したり結婚したりというと

立派なことやドラマチックに見られがちですが、

実はお付き合いなんて特段他のカップルと変わりません。

 

違うのは障害者割引で得することがあったり、

バリアフリーに阻まれて多少損することがある程度のことです。

 

 

 

いたって普通に出会って、いたって普通に恋愛し、

その過程で結婚が視野に入りそこに至っただけのことで

特段私が一大決意をしたとか、立派な行いをしたとかではありません。

逆に旦那のほうも、また然りだと思います。

 

 

車椅子だから好きなのかという議論もたまに沸きますが

その点について私の場合は、車椅子という乗り物は最高にcoolだと思っているので

というか車椅子はもともと好きだし、

脊髄損傷に伴う体の変化は興味深く魅力的だと感じるタイプなので、

車椅子も含め判断材料になったと言わざるを得ません。

人体ってスゲー!技術ってスゲー!って、思えますやん?

 

まあでも基本は相性、人柄、そんなとこですよね。

 

 

 

さいごに、

脊髄損傷者と出会って結婚するケースは

そりゃ、それほど多いとは言えないのかもしれないけれど

配偶者が脊髄損傷になるケースは(高齢になってからが主だけど)

それほど少なくないのですよ。

 

年間で新たに脊髄損傷を負う人の数、

約5000人。

どのくらいかというと、

裁判員裁判裁判員に選ばれるのと同じくらいの確率。

自動車事故で死亡する確率の倍です。

 

その確率が自分と配偶者にあたらないとは

言えませんよね。

これから先、そうなる確率って案外高いものだと思いませんか?

 

 

 

 

実のところ私は、旦那のbeforも事故後の状況も知らないということを負い目に感じています。

結局なにを言おうが、私は急激な生活の変化も、

それに伴うストレス絶望も「知らない」んですよね。

 

障害ありきで新生活をただスタートしたに過ぎないのです。

だからヘラヘラしてられるし、旦那の障害による「違い」を楽しんでいる部分もあるのです。

 

付け加えておきたいのは、

「病める時も健やかなるときも・・・」と誓い合い築いた生活が一変したご家庭の奥様たちの心情は察するに余りあり、

本当に頭が下がる思いです。